コラム columns
鼻がつまっても口で呼吸することはできます。でも、鼻づまりがあるとヒトにどのような影響が起きるのでしょうか?
鼻呼吸が持つ機能
鼻呼吸には下に示すような効果があることが示されています。
・ 空気清浄:
鼻入り口にある鼻毛で大きなホコリを捕まえ、鼻粘膜上の粘液で細かい埃や雑菌を吸着させ、線毛という細かい毛が粘液ごとキレイにしていきます。
・ 加湿:
鼻腔粘膜や副鼻腔粘膜より常時加湿されており、鼻から吸い込まれた空気はのどに到達するまでに90%前後まで加湿されます。呼気時には空気中の湿度を体内に回収する作用も持っています。
・ 加温:
同様に鼻から吸い込まれた空気はのどに達するまでに30度前後まで加温されます。
・ 脳の冷却:
脳はもともと暑さに非常に弱く、鼻から入った空気により血液を介して脳を冷却するシステムがあります。
・ 嗅覚:
鼻内には匂いを感知する嗅覚神経細胞があり、数十万種類の匂い分子を嗅ぎ分けることができます。
鼻がすごいのはこれらの機能をエアコンなどの大きさを必要とせずにオートマチックに行っていることです。
鼻づまりによる悪影響
鼻詰まりにより上記の機能が損なわれ、喉や気管を痛めたり、風邪をひきやすくなったりします。また、脳を冷却できないために頭がボーとしたり集中できないなどの症状が出ます。鼻が通らないため口が開いてしまい、イビキを描きやすくなったりします。
幼少期より鼻詰まりがある方は鼻詰まり自体を自覚できていないことがあります。逆に上記症状が気になる方は副院長に是非ともご相談ください。