コラム columns
2023年度はスギ花粉飛散が非常に多く大変な年でした。
2024年度の徳島のスギ花粉症について予測していきたいと思います。
2024年のスギ花粉は裏年?
もともと、ミカン、リンゴなどの果樹においても実が沢山ついた翌年は実がつきにくい裏年があるといわれています。(隔年結果性)
スギにも花粉飛散が多かった翌年は飛散が少なくなる現象が見られます。これは、花粉がたくさん飛散したことで種子が多く成長し、栄養配分が種子成長に取られてしまい花粉が成長しにくいためと考えられています。
2023年は花粉飛散が非常に多かったため、2024年は裏年と思われ飛散が多くないと考えられます。
2023年7月の平均気温と日照時間
過去の検討でも花粉自体の成長は前年7月の平均気温と日照時間に影響を受けながら夏の頃から成長しています。
当院の検討で、徳島での過去の花粉飛散量と7月の平均気温・日照時間総数を見ていくと、平均気温が26度以上、日照時間総数が180時間以上で花粉飛散が多くなると予想されます。
2023年7月の平均気温は26.0度、日照時間総数は195.3時間でした。
花粉の成長には十分な数値と考えられ、裏年といえども油断できませんね。
日本気象協会およびウェザーニュースの予想について
来年の花粉飛散の情報について日本気象協会とウェザーニュースが詳しいデータを出しています。この2社は年によっては全く逆の予想となることもあり、当院では両方ともチェックを入れています。例年比(平年比)は過去10年間の平均に比べてどうか、2023年比は去年のデータに比べてどうかといった情報になります。
日本気象協会の例年比
日本気象協会の2023年比
ウェザーニュースの平年比
ウェザーニュースの2023年比
どちらの会社も去年よりは花粉飛散が少ないも例年平均から見ればそれなりに飛散するといった予想が窺えます。
当院の予想
当院の予想としても、2社と同じ予想で去年よりは少ないも例年と同等、すなわちそれなりの花粉量が飛散すると予想しています。
スギ花粉の定点観測
当院副院長は趣味のロードバイクの走行も兼ねて、毎年1月にスギ花粉の定点観測を行なっております。
佐那河内から神山を中心に数本のスギより花粉の雄花のサイズや数を定点観測しております。
10月末に観測した時は、今の所雄花のサイズや数はあまり多いとは言えませんでした。
最後に
去年は非常に多く飛散しえらい目に遭ったとおっしゃっている患者様も非常に多くお見かけしました。今度のスギ花粉はそこまではいかないと思いますが、非常に少ないとは言えない状況
です。1月の定点観測が終了しましたら、またご報告したいと思います。