SAS検査の流れ Flow of SAS inspection
いびき・無呼吸のチェック
成人における早期発見の8つのポイント
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01. いびきがひどい
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02. 夜間に呼吸が止まる
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03. 朝の目覚めが悪い
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04. 日中の眠気や倦怠感
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05. 起床時の頭痛
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06. 夜中のトイレが多い
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07. 夜間突然の息苦しさ
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08. のど風邪をひきやすい
OSASにより夜間呼吸が止まることで酸素を取り込めず質の悪い睡眠となります。そのため、朝起きられず日中の眠気が強くなります。
また、夜間の苦しさにより頭痛、夜間頻尿、突然起きてしまうなどの症状が起きます。
小児における早期発見の7つのポイント
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01. 発育の遅れ
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02. 学力の低下、
学校での居眠り -
03. 集中力の低下
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04. イライラして
怒りっぽい -
05. いつも口を開けている
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06. 鼻や耳の調子が
悪くなりやすい -
07. 漏斗胸(胸の真ん中が凹んでいる)
小児の場合は夜間の成長ホルモン分泌が悪くなることで、発育の遅れ、学力の低下につながりやすいことが指摘されています。アデノイドや扁桃腺が大きいことが多く、いつも口が開いて副鼻腔炎や中耳炎など鼻や耳の病気を繰り返すことも多いです。
これらの症状がある場合、
当院にぜひご相談ください。
睡眠時無呼吸症のための諸検査を行います。
携帯のアプリを用いて簡単にいびきの確認ができます。
このアプリでいびきを認めたら、
当院にぜひご相談ください。
日中の眠気をチェックしましょう。
眠気のアンケート
「眠気の状況」を参考に、その下にある8つの質問に対して当てはまるものの点数を足し、合計を出してみてください。
眠気の状況
- 0: 眠ってしまうことはない
- 1: 時に眠ってしまう
- 2: しばしば眠ってしまう
- 3: ほとんど眠ってしまう
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座って何かを読んでいる時(新聞、雑誌、本など)
0 1 2 3 -
座ってテレビを見ている時
0 1 2 3
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会議、映画館、劇場などで静かに座っている時
0 1 2 3
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乗客として1時間続けて自動車に乗っている時
0 1 2 3
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午後、横になって休憩を取っている時
0 1 2 3
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座って人と話をしている時
0 1 2 3
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昼食をとった後(飲酒なし)、静かに座っている時
0 1 2 3
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座って手紙や書類などを書いている時
0 1 2 3
合計で何点になったかを医師にお伝えください。
12点以上が、日中に強い眠気がある状態と言われています。
点数が高いほど眠気の自覚が強く、睡眠障害を起こす疾患を伴っている可能性が高くなります。
当院に来院後、様々な検査を行っていきます。
問診や視診のあと、様々な検査を行っていびき・無呼吸の程度や原因を見える化していきます。
検査の種類について
いびきや無呼吸について当院で行っている検査についてご紹介します。
鼻腔通気度検査 | 鼻づまりの程度を調べる検査です。 |
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副鼻腔CT | 呼吸の入り口となる鼻に問題がないかを確認していきます。 |
セファログラム |
無呼吸の原因検査に重要なレントゲンです。いびき・無呼吸に関係する上下顎の骨組織、舌や軟口蓋などの軟組織などの形態異常を把握することができます。 |
睡眠日誌 | 睡眠時間やリズムに問題がないかを確認していきます。 |
簡易睡眠検査 |
当院ではWatchPAT™を用いた自宅での簡易検査を行っております。 簡易検査にてAHIが5以上の場合、精密検査(PSG検査)が必要となります。 |
簡易睡眠検査について
簡易検査はスクリーニング検査であり、精度が高いわけではありません。
睡眠時無呼吸症候群の治療には何年も時間がかかる場合が多く、スクリーニング検査の結果だけでは数年の治療を覚悟するのにこころもとない気がします。
スクリーニング検査にて必要と判断された場合は、精密検査によりしっかりと確定診断を受けましょう。
当院でのPSG検査の流れ
PSG検査は睡眠時無呼吸症の確定診断におけるゴールドスタンダードの検査であり、精度や信頼度が非常に高い検査として世界中で認知されています。
しかし、日本ではこの検査を行うことができる施設が非常に少ないのが実情です。
当院では長年睡眠時無呼吸症の検査や治療に携わっていた日本睡眠学会専門医が機器の装着から検査まで行っています。PSG検査のデータは解析専門のSASセンターに送られ、専任の技師により解析が行われます。
PSG検査(終夜睡眠ポリソムノグラフィー検査)とは?
睡眠状態や呼吸状態などをトータルに評価する検査です。一晩入院のもと精密検査を行います。
体に様々なセンサーを取り付け、睡眠の質(眠りの深さや分断の状態)や呼吸状態について計測していきます。計測したデータは専門のデータセンターで解析・評価が行われ精度の高い検査結果が得られます。
また、睡眠中に起こる異常行動や不整脈などの評価も行い、他の睡眠障害、合併症の有無についても診断します。
当院にて睡眠簡易検査を施行しPSG検査が必要と判断された場合は、1泊2日の入院下にPSG検査を行います。
測定項目
脳波、眼電図、オトガイ筋電図、いびき、胸・腹運動、体位、心電図、経皮的動脈血酸素飽和度、脚筋電図
PSG検査の流れ
精密検査のスケジュール(例)
16:30
入院
当院にお越しいただき、入院の手続きを行います。
18:00
夕食
19:00
診察
19:30
検査準備(センサー類の装着)
約30分で終わります。
21:00
入床
検査を開始します。
6:00
起床
検査を終了します。
7:00
朝食、シャワー
8:00
退院
お急ぎの場合は検査終了後すぐ退院も可能です。
精密検査(PSG検査)の結果、治療法が決定されます。
後日外来にて精密検査の結果を映像やグラフを見ながら説明いたします。
その結果を見ながら治療方法を一緒に相談しましょう。
PSG検査にて
AHI=無呼吸低呼吸指数 1時間あたりに認められる無呼吸、低呼吸の回数
- AHI<20 の場合
- 睡眠時無呼吸症候群の治療は必要ありません。
ダイエットなどを行いながら経過観察を行っていきます。いびきの治療を希望される方は、いびきに対するマウスピースや手術治療などについて相談のもと治療方針を決めて参ります。
- 20≦AHI<30 の場合
- 睡眠時無呼吸症候群による症状がある場合、もしくは糖尿病や高血圧などの合併症を持つ場合に治療が必要となります。
- 30≦AHI の場合
- 重症の睡眠時無呼吸症候群であり、合併症予防のために症状をはっきり認めなくても治療の適応となります。
当院での検査結果データ
説明時にお渡ししております。ほとんどのデータがこの紙面に記載されており、見やすい配置となっています。
外来診察時にこのデータ用紙を患者様ご本人にお渡ししており、このデータを主に見ながら治療法を考えて参ります。